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2002.07.10初稿

2009.10.18改訂

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ビデオの表示
SDビデオとHDビデオ

フレームサイズやアスペクト比について、もう少し詳しく解説します。

[初級編]で、ビデオ表示の仕組みは、"1秒間に約30枚の紙がめくられ続ける紙芝居"方式で描画されていること、

紙芝居を構成する1枚1枚の「紙」のことをフレーム(frame)といい、フレームサイズ、アスペクト比、フレームレートに関しても説明しました。

ここ[基本編]では、フレームサイズやアスペクト比について、もう少し詳しく解説します。

   

フレームサイズとは、フレームの大きさ、つまり、フレームが縦・横、何ピクセルで構成されているか、ということです。

" A/Vビデオ"のフレームサイズには、大きく2種類があります。SDビデオ(Standard Definitionの略。標準精細ビデオ)とHDビデオ(High Definitionの略。高精細)ビデオです。

  

また、アスペクト比とは、フレームの横:縦の比のことです。4:3と16:9があります。

例えば、TV放送を見ても、地上波デジタル放送では16:9だけですよね。一方、地上波アナログ放送の場合、ほとんどは4:3ですが、まれに(映画などで)16:9の番組もあります(ワイド等と称されます)。

 

こうして組み合わせをみると、SDビデオには 4:3と16:9の2種類が、HDビデオは 16:9の1種類のみが存在しており、都合3種類があることがわかります。以下、

と記述してゆきます。

SDビデオとHDビデオ

まずは、SDビデオとHDビデオの違いを頭に入れていただくために、SDビデオとHDビデオの代表例どおしを比較してみましょう。つまり、

SDビデオ(ノーマル)、アスペクト比4:3のものと、

HDビデオの代表例、HD 1920×1080(アスペクト比16:9)のもの

とを比較します。

SDビデオ(ノーマル)と、HDビデオ(1920×1080)とを、HDTVで表示すると、こんなかんじで表示されます。

HDTV:SDビデオだけではなく、HDビデオも表示できるTVのこと。液晶やプラズマ等、いわゆる大画面TVなどが該当します。つまり、現在、店頭に並んでいるTVは大半がHDTVです(今時、SDTV(SDビデオしか表示できないTV)を探す方が難しいです)

SDビデオ(ノーマル 4:3)をHDTV上で再生した場合(概念図)

SDビデオ(ノーマル)をHDTV上で再生した場合
(概念図)

HDビデオをHDTV上で再生した場合(概念図)

HDビデオをHDTV上で再生した場合
(概念図)

SDビデオでは、富士山の画像の左右が途切れているとともに、画像が荒いです。このように、

HDTVの画面のアスペクト比は16 : 9なので、"4:3のSDビデオ"を表示すると、左右に映らない領域ができます(左右の映らない領域は、たいていは黒表示されます)。

また、画面の精細度は、SDビデオではHDビデオほどきめ細かくは表示できません。画面の精細度が異なる理由は、フレームの構成にあります。

SDビデオ4:3のピクセル構成

SDビデオ

HDビデオ1920×1080のピクセル構成

HDビデオ

SDビデオのフレームは、720×486ピクセルで構成されていますが、HDビデオでは、1920×1080ピクセルで構成されています。ひとつのピクセルの大きさを比べて見てください。

図で示したとおり、HDビデオのピクセルは、SDビデオのそれよりも、水平方向・垂直方向とも、約2倍(面積として約4.5倍)細かいのです。こんなに細かいピクセルで構成されるから、HDビデオでは精細な表現ができるのです。

ご参考 矩形ピクセルと方形ピクセル

上図を見るとお気付きのとおり、SDビデオ(ノーマル)のピクセル形は正方形でありません。

Mac(やPC)の世界では、ピクセルといえば正方形なのですが、" A/Vビデオ"の世界では、ピクセルの形は正方形とは限りません。このため、正方形のピクセルを「方形ピクセル」、縦長あるいは横長のピクセルを「矩形(くけい)ピクセル」と呼びます。

矩形ピクセルか方形ピクセルかは、DTV編集ソフト単独で作業している時は、特に問題にはなりません。だた、Macの他の2D/3Dソフトで作成した画像をDTV編集ソフトに持ってくる際には、コツがあります。別項で解説します。

(ご参考)DTV編集ソフトに持ち込む静止画素材のサイズ (SDビデオの場合)

SDビデオのアスペクト比 ノーマル(4:3)とワイド(16:9)の違い

説明したとおり、SDビデオには、アスペクト比 4:3と16:9との2種類があります。4:3のものが大半ですが、たまに、16:9のSDビデオもあります。

たとえば、市販のDVD-Video、NHK BSデジタルの1, 2chなども 16:9ですし、DVカメラやMPEG2 SDビデオカメラには 16:9で撮影できる機種もあります。

両者の違いを見てみましょう。

SDビデオ(ノーマル 4:3)をHDTV上で再生した場合(概念図)

SDビデオ(ノーマル)をHDTV上で再生した場合
(概念図)

SDビデオ(ワイド 16:9)をHDTV上で再生した場合(概念図)

SDビデオ(ワイド)をHDTV上で再生した場合
(概念図)

SDビデオ(ノーマル)と、SDビデオ(ワイド)とを、HDTVで表示すると、こんなかんじで表示されます。SDビデオ(ワイド)では、ワイドの名前のとおり、画面の左右まで途切れることなく表示されます。しかし、画像の荒さは、SDビデオ(ノーマル)と同じくらいなことがわかります。つまりは、所詮はSDビデオであって、HDビデオには及びもつきません。

フレームの構成を見てみましょう。

SDビデオ4:3のピクセル構成

SDビデオ

SDビデオ(ワイド)のピクセル構成

HDビデオ

実は、SDビデオ(ワイド)では、ひとつひとつのピクセルを若干横長にして、フレーム全体で16:9となるように表示する仕組みになっています。でも、720×486ピクセルで構成されている点は、SDビデオ(ノーマル)と変わらないので、精細度は、SDビデオ(ノーマル)と(ワイド)では一緒なのです。

水平方向に関しては、むしろ、SDビデオ(ワイド)の方が精細感は失われています。なにしろ、ピクセル総数は変わらず、ひとつひとつのピクセルを若干横長にして間延びさせて表示しているわけですから。イメージとしては、こんなかんじです。

SDビデオ(ノーマル 4:3)をHDTV上で再生した場合(概念図)

SDビデオ(ノーマル)

SDビデオ(ワイド)をHDTV上で再生した場合(概念図)

SDビデオ(ワイド)

このように、画質的には、なにもメリットはないSDビデオ(ワイド)ですが、それでも、見た目が16:9というのはかっこいいので(!?)、それなりに使われています。

代表例は、市販の映画DVD。

また、たとえば、NHK BSデジタルの1, 2chは、SDビデオ(ワイド)です。NHK BSデジタルの3ch(デジタルハイビジョン)と見た目が同じ16:9なので、気づかなかったかもしれませんが。NHK BSデジタルの1, 2chは、HDビデオでなくSDビデオ(ワイド)です。

あるいは、コンシューマユーザのビデオ撮影でも、ワイド画面だと映画風でかっこいいので(!?)、SDビデオ(ワイド)が使われることもあります。実際、DVカメラやMPEG2 SDビデオカメラには 16:9モードで撮影できる機種もあります。

HDビデオのあれこれ - 1920×1080i、1440×1080i、720p

HDビデオには、主だったものに、1920×1080i、1440×1080i、720pなどがあります。

ここで、末尾に"i"とか"p"とか書いていますが、iはインターレース、pはプログレッシブのこと。インターレース、プログレッシブについては、[中級編]ビデオの表示で解説しますので、ここでは気にしないでください。

HDビデオには、大きく、1080iと720pとがあります。また、1080iには、1920×1080iと1440×1080iとがあります。

1080i(1920×1080iと1440×1080i)

1920×1080iとは、いわゆる"フル・ハイビジョン"のことを指します。

放送波では、たとえば、 NHK-BS 3chのデジタルハイビジョンが該当します。AVCHDビデオカメラだと、1920×1080i撮影することもできます。

初期型のAVCHDビデオカメラでは、1920×1080i撮影できない機種もありました。

一方、そのハイビジョンのバリエーションとして、1440×1080iもあります。

HDビデオ1920×1080のピクセル構成

HD 1920×1080i

HDビデオ1440×1080のピクセル構成

HD 1440×1080i

違いは、構成ピクセル数が水平方向だけ3/4に(1440/1920)に減らしてあること。垂直方向は、1080ピクセルで同じです。つまり、1440×1080iは、フル・ハイビジョンから見ると、水平方向の精細さが若干劣る、ということです。

1440×1080iの例

放送波では、地上デジタル放送は、どのチャンネルも1440×1080iです。つまり、地上デジタル放送は、"フルハイビジョン"(=1920×1080i)ではありません。

また、ビデオカメラでは、HDVカメラが1440×1080i収録のみ(1920×1080i収録はできません)。AVCHDビデオカメラでは、1920×1080iだけでなく、1440×1080i収録も可能です。

こうして見ると、フル・ハイビジョンと比べると水平方向の精細さが若干劣る1440×1080iですが、結構使われているものですね。1920×1080でなく1440×1080iが採用される理由は、処理データ量を削減したいからです。

720p

720pとは、フレームが1280×720ピクセルで構成されるもの。

HD 720p

HDビデオ1920×1080のピクセル構成

HD 1080i

画面の精細度は、縦方向、横方向の解像度も、SDの約1.5倍。だけど、HD1080iほどではない、といった位置づけです。

(ご参考)720pと1080iのふたつの規格が存在しているのは、デジタルTVの規格を日米で争った歴史的経緯によります。

アナログHDビデオ(MUSE方式。いわゆるハイビジョン)で先行していた日本(のTV・ビデオ業界)が押していたのが1080i。対するアメリカは、PC業界の後押しもあって、PC(での表示)に相性がよいプログレッシブ表示で、フレームサイズも(1920×1080だと、当時としてはデータ量が大きいとみなされていたので、それよりは小さい)1280×720がいい、という理由で720pを押してました。日本 vs アメリカ、TV・ビデオ業界 vs PC業界の争いでしたが、結局、両者痛み分けで、1080iと720pの両方が存在しています。

日本のAV機器では、あまりなじみはありません。日本の放送波では、720pはありませんし、720pで収録するビデオカメラもあまり見かけません。コンシューマ向けビデオカメラだと、日本ビクターのHDV 720pとか、SANYOのXacti等くらいでしょうか。

デジカメの世界では、これまでの動画機能の延長線上の位置づけで、最近AVCHD Lite規格で収録する機種も登場しています。このAVCHD Liteは、720pです。

一方、PCの世界では、720pは比較的使われています。1280×720というサイズが手頃であること、プログレッシブ表示なのでPC(での表示)と相性が良いこと、などが理由です。たとえば、YouTubeのHDといえば、1280×720ですし、iTunes Store + AppleTVのビデオも720pです。

逆に、PCの世界では、1080iは皆無です。

フレームサイズ・アスペクト比に関するまとめ

SDビデオ(ノーマル)、SDビデオ(ワイド)、HD 720p、HD 1080iのフレームサイズ、アスペクト比、精細さなどを概念図にまとめました。直感的な理解にお役立てください。

SDビデオ(ノーマル)
SDビデオ(ノーマル 4:3)をHDTV上で再生した場合(概念図) SDビデオ4:3のピクセル構成
SDビデオ(ワイド)
SDビデオ(ワイド)をHDTV上で再生した場合(概念図) SDビデオ(ワイド)のピクセル構成
HD 720p
HD 1080i
HDビデオをHDTV上で再生した場合(概念図) HDビデオ1920×1080のピクセル構成
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この記事のURL

http://www.macdtv.com/GuideToDTV/foundation/01-02-FrameSize.html

更新履歴

2002.07.10 初稿を公開しました。

2005.10.23 大幅改訂し、[ビデオの基礎知識]編として公開しました。

2009.10.18 Macで始めるDTVのリニューアルに伴い、全面改訂を行いました。

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