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MacOS8.1Eの登場で
「2GBの壁」は崩れたか

1998.01.01初稿
2000.01.20改訂

1998年1月に登場したMacOS8.1(英語版)。HFS plus(Mac拡張フォーマット)の搭載で、2GBの壁はどうなったのでしょうか??これは、リリース1週間後の実験報告です。

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  2GBの壁、崩壊!!

  MacOS8.1Eの登場で「2GBの壁」は崩れたか

   2GBの壁、そしてHFS plusとは...

   MacOS8.1E...

   2GBの壁は崩れたのか


1.始めに 2GBの壁とは...

MacOS8.0以前では、ファイルシステムとして、HFSHierarchical File System:階層ファイルシステムの意)を搭載しています。HFSの登場は1986年と古く、現在となっては様々な問題の原因となっています。

1. アロケーションブロック数が、最大2^16(65,336)個まで

大容量HDDで、小さなファイルをたくさん入れたとき、HDD容量が無駄使いされる。

1ボリューム当たりの最大ファイル数が、2^16(65,336)個しか入らない(主にサーバ用途で問題となる)

2. ファイル名が、33バイトまで

3. 1ファイルの上限が、2GBまで

2GB以上のファイルが作れない

DTV用途にあっては、3番目の制限が、即、響きます。すなわち、扱えるMovieの長さに影響するからです。
例えば、DVの場合、転送レートは3.6MB/s固定ですから、2GBだと約9分強までしか取り込めないということを意味してます。

ただし、2GBの壁が「実用上」問題になるか、というと、必ずしもそうではありません。

例えば、ビデオへの書き出しの際には、QuickTimeでは、複数のMovieファイルを連続シームレス再生する機能をそなえています。
従って、例えば1.5GBのファイル3つを使って、4.5GB分のMovieを再生したいなら、
なにも、ファイル3つを再圧縮して1つのファイルにするまでもなく、
ファイル3つをシームレス再生すれば事足りるのです。

また、DTVにおける2GBの壁 1999年夏版で説明するとおり、参照ムービー機能もチェーンキャプチャー機能もあります。

ちなみに、System7.5.2以降から、HFSには一部拡張がなされており、
1ボリュームの最大容量については、2 TBまで拡張されています(それ以前は 2 GBまで)。


2. MacOS Extended Format(HFS plus)とは...

そこで,開発されたのが,HFS plus(コードネームSequoia)です。HFS Plusでは,

アロケーションブロック数は,2^64個まで。

1ファイルの容量は,2^64バイトまで。

ファイル名は,255ケタまで。

すいません,ここの記述は正確でないかもしれません。この数字は97年11月時点での,Apple社発表資料を元にしていますが,その後に,最終仕様が変更されているかもしれません。

に拡張されました。

すなわち,DTV用途にあっては,1ファイル当たりの制限,いわゆる「2GBの壁」が取り除かれたことになります。

ただし,MacOSのファイルシステムの制限がなくなっただけであり,アプリケーション側は,新ファイルシステムに対応しなくてはならないはずです。


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