2006.01.10 Macworld Conference & Expo/San Francisco 2006 - iWebって??

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Macworld Conference & Expo/San Francisco 2006、いよいよ今夜(日本時間11日AM2:00-)ですね。それにしても、うわさのiWebって、どんなものでしょうね。

まず思いつくのは、Webサイト構築ソフト。htmlを知らずともドラッグアンドドロップ操作だけで...うんぬん...といったソフトの名称がiWeb、という説。
WindowsではHomepage Builderというのがありますが、Macの世界では(Adobe PageMillが消えたあとは)この手の初心者カテゴリーの簡単Web構築ソフトはありません。シェアウェアではRapid weaverなど一芸に秀でているソフトもありますが、総合Web構築ソフトとしてはくせがありすぎです。その次のカテゴリーはというと、いきなりDreamWeaverやGoLiveといったプロ用?!のソフトにまでジャンプしてしまいます。Macromedia Contributeも一般企業ユーザ向けですし。
とはいえ、.mac(ドットマック)というWebサービスを持っているAppleが、いまさらWeb構築ソフトでもないですよねえ。

では、次に思いつくのは、.macのリニューアル??。
つまり、iWebとはソフトやハードではなく、.macのようなWebサービスなのではないかと。
思えば、.macというネーミングも、i の文字が付かないという点で異色で、旧名のiDiskというネーミングの方が自然。だから、また、i の文字が付くネーミングに戻すのかな??。
今の時代だと、.macにblog機能を追加、というのはありそうなことです。ただ、これだけだとちっとも面白みがないなあ。

で、こんなだといいなあ、という希望的観測は、以下のとおりです。

デジタルメディアコンテンツ、例えば、iTunes Music Storeで販売される曲などは、ローカルにダウンロードしますよね。
この「ローカルにダウンロード」する行為を、ユーザは「その曲を購入」したと認識し、この曲を「自分のもの」と考えます。
実際には、その曲は「自分のもの」ではなく、「著作権者」のものです。ユーザは、「その曲」自体を購入するのではなく、ユーザは「その曲の使用権」を購入するのですよね。パソコンソフト(のソフト使用許諾)と同じように。その証拠に、これらの曲をファイルコピーする時には、ユーザが自由にできるのではなく、DRM(Digital Right Management)で縛られています。Appleの場合、FairPlayというDRMにより、回数制限がありますよね。
このように、「ローカルにダウンロード」する行為は、「その曲を購入」したとユーザに誤認させます。
ならば、デジタルコンテンツをサーバサイドに置いておいて、ユーザには「好きなときに曲を聴く/ビデオを見る"権利"」を売るようにしてはどうでしょうか。そして、曲を聴く/ビデオを見る際には、ローカルHDDにデータはキャッシュされないようにしときます(QuickTimeストリーミングのkioskモードのようなもの)。

なんだか、前置きが長くなりました。わたしの希望的iWebの予想でしたよね。

1. 音楽/ビデオなどの販売サイトが登場してくるだろうとおもいます。気に入った音楽・ビデオなどを見つけたとします。

2. Macやパソコンからサイトにアクセスし、カード決済で購入します。この場合、購入するのは、その曲/ビデオそのものではなく、「好きなときに曲を聴く/ビデオを見る"権利"」です。

3. "権利"は、.macに保存します。複数のサイトから購入した"権利"を.mac上で統合して管理します。"権利"の正規ユーザであることは、.macのアクセス権(Appleとの契約関係)で保障されます。また、"権利"は、譲渡できます(HDD/DVDレコーダでいう、moveが可能)。

ローカル(例えば「あるMacのHDD上)に"曲・ビデオそのもの"を保存するのではありません。そのため、ダウンロード式にありがちな、Macを乗り換えるときとか、MacのHDDがクラッシュしてしまったときにもなんら問題は発生しません。

また、"権利"も、ローカル上で管理するわけではなく、サーバサイドで管理します。
これにより、どのMacからでもどのパソコンからでも、.macにアクセスすれば、権利を購入した曲・ビデオを見ることが出来ます。さらに、将来登場するであろう、家電と融合したMacやパソコン=パソコン化したAV機器でも、.macにアクセスすることで再生・視聴できます。

このような、WebベースのDRMシステムを含んだ「Webシステム(.mac相当)+クライアントソフト」がiWebなのではないかと。
別の見方をすれば、iWebは、サーバ上に置かれたiTunesプレイリスト(権利を購入した曲のリスト)ともいえます。

iWebクライアントソフトを使えば、.mac上の"権利"の統合管理の他、(MacのHDDにデータをキャッシュすることなく)iPodに流し込むこともできます。
一方、iWebクライアントソフトではなく、将来のパソコン化したAV機器やMacからhttpベースで.macにアクセスすれば、(クライアントソフト経由ではないので"管理"はできませんが)iTunes風な画面が表示され、再生・視聴できるようになります。

このシステムには、高速なインターネット接続環境が必須ですから、当面の間は、デジタルミュージック中心でしょうし、ビデオにしてもiPod Video用の軽いムービーが関の山でしょう。でもね、そろそろこんなサービスが登場してもおかしくない時代ですし、Appleはこの分野のパイオニアにふさわしいと思うのです。
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