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FireWireとIEEE1394、DV端子 |
2003.09.01初稿
2004.03.25改訂 |
Macで始めるDTV トップページ >> 基礎知識編 >> FireWireとIEEE1394、DV端子 | ![]() |
新世代の高速インターフェースとして注目され、PowerMacintosh G3 Blue&White以降の機種では標準搭載された、FireWire(IEEE1394)。ここでは、DVとFireWireとIEEE1394に関する話題をご紹介します。
さて、DV機器側からの視点から一転して、そろそろMacitoshやDTVに近い話しに移ります。
1993年、Apple社は、FireWireという高速シリアル通信の規格を提唱しました。それが、FireWireです(火の様に速い、というネーミングか??、Wire(ケーブル)をクビにする(Fire)、という意味か??)。その後、IEEEで標準化がなされ、IEEE1394-1995 Satndard for a high performance serial busとして仕様が確定しました。なお、IEEEにも、FireWireの名称は、IEEE1394の物理層の名称として残っています。
IEEE : Institute of Electoric and Electoronics Engineers(米国電気電子学会)の略。電子機器類のインターフェースの標準規格策定の場となることが多い。
1999年初頭に登場したPM G3 Blue&WhiteにFireWireが標準搭載(パソコンで世界初)されたことを機に、アップルでは、FireWireという名称を(名称で)広めようとしています。結局のところ、FireWireとIEEE1394とは、実態としては同じものと考えておいていいでしょう。PCの世界ではIEEE1394と呼ばれることが普通ですが、このホームページでは、アップルの呼び方に習って、FireWireと呼んでゆきます。
IEEE1394には、400MbpsまでのIEEE1394a(AppleはFireWireと呼称)と、800Mbps(将来は3.2Gbpsまで拡張予定)のIEEE1394b(AppleはFire800と呼称)があります。ここでは、主にFireWire(IEEE1394a)について解説していきます。
Fire800
Fire800は、2003年のPowerMac
G4 (Fire800)モデルから搭載が開始された、IEEE1394b準拠の高速インターフェースで、端子形状はIEEE1394aとは異なっています。IEEE1394aとの互換性に関しては、1394aとの互換性が確保されたバイリンガルモードと、互換性のないベータモードとが用意されています。PowerMac
G4 (Fire800)では、バイリンガルモードに対応しているので、付属の変換ケーブルを使えば、従来のFireWire(1394a)機器も接続することが出来ます。
なお、IEEE1394bバイリンガルモード、同ベータモードに対して、従来のFireWire(IEEE1394a)のことをレガシーモードと呼ぶこともあります。
PowerMac G5のFireWireポート
上段がFireWire端子(IEEE1394a)、下段がFire800端子(IEEE1394b)
FireWireの特徴
FireWireの特徴といえば、
● データ転送が高速であること
● 接続が容易であること
● データ転送のリアルタイム性を損わないこと
などが挙げられます。順に説明してゆきますと...。
(a) データ転送が高速であること
FireWireでは、現在のところ、100(98.304)、200(196.608)、400(393.216)Mbpsの転送速度が規定されています。bpsすなわち、Bits per secondはBits換算なので、これをByte換算に直すと、それぞれ、12.5、25、50MB/sに相当します。Fire800(800Mbps)ならば、100MB/sです。外付けHDDとの接続にも耐えうる高速インターフェースであることはおわかりいただけると思います。
(b) 接続が容易であること
シリアルであることからケーブルが細くて済むため、ケーブルの取り回しも簡単です。また、
● SCSIと違って、Terminatorが不要、SCSI IDが不要。
● デージーチェーンは当然として、ツリー接続も可能最大63個のデバイスを72mに渡って接続可能。デバイス間の最大長は4.5m
● ホットプラグアンドプレイが可能。すなわち、電源を入れたままで接続の脱着が可能になる
など、配線のとり回し、使いやすさも含めて、接続が非常に容易になっていることがわかります。
(c)
データ転送のリアルタイム性を損わないこと
-- アイソクロナス転送により、リアルタイム転送を保証--
しかし、(a)や(b)だけでしたら、確かにコンピュータ周辺機器のインターフェースとしては採用されるかも知れませんが、DVカメラのようなAV機器に採用されるとはかぎりません。実は、(c) アイソクロナス転送こそが、FireWireが、DV端子として採用されたゆえんです。FireWireには、アイソクロナスモードとアシンクロナスモードのふたつのモードがあり、アイソクロナス1)モードがアシンクロナス2)モードに優先されるようになっているのです。
転送速度を保証するアイソクロナスモード
1) アイソクロナス... : 等時的といった意味。
これによって、1秒のAV情報は、かならず1秒間で転送される訳ですただし、ロスがあっても(たとえばHDDに書き込みきれない、など)再転送は行われません。
この考え方は、QuickTimeと同様で、たとえば、処理し切れなかった場合は、コマ落ちさせてでもリアルタイム性(1秒のMovieは、かならず1秒間で再生される)を保証する訳です。
ロスなしに転送することを保証するアシンクロナスモード
2) アシンクロナス... : 非同期という意味
すなわち、ロスがあった場合、再度データ転送が行われますので、確実にデータ転送を行うことができます。一方で、たとえば1秒のAVデータも場合によっては数秒かかってしまうこともあるかも知れません。したがって、これは、コンピュータ周辺機器(HDDや、プリンタ、スキャナなど)向きのモードです。
iLINK、DV端子とFireWireの関係
DV端子とFireWireの関係は、ひとことでいえば、DV端子はFireWireのサブセットである、ということです。
両者の違いは以下の2点です。
● 1. FireWireは、6線です。このうち、2線が電源線となっています。 iLINK端子は、この電源線を省いた、4線で構成されています。FireWire端子でも、iLINK端子でも信号の流し方自体はおんなじなのですが、両者の端子の形状は物理的に違っています。
左がFireWire端子。右がiLINK端子(DV端子)。
PowerMac G4や、サードパーティ製FireWireカードにはDV−FireWire変換ケーブルが付属しています。一方、Power Macintosh G3 Blue&Whiteの場合は、市販されているDV−FireWire変換ケーブルを別途準備する必要があります。
DV−FireWire変換ケーブルを別途準備...
大手コンピュータショップの周辺機器売場で入手できます。また、DVカメラメーカのビデオ関連アクセサリとしても用意されています。
● 2.FireWireを利用する接続機器は、それぞれ独自のプロトコールを使用します。DV転送で利用するのは、それらのうちの一つAVプロトコールというものです。
その他のプロトコールとしては、、外付けFireWire HDDなど(で利用されるプロトコールであるSBP2)もすっかりおなじみですね。オーディオプロトコール(mLAN)も策定が終わっていますし、FireWireを利用したLANのための1394 over IPも実用化されていますし、
このように、DV端子はFireWireの一部を利用している、といえます。すなわち、DV端子はFireWireのサブセットである、というのはこういう意味です。
このように、DVデータは、「FireWireという器の中を、AVプロトコールという手順で送信されてくる」デジタル情報です。次は、こうして流れてきたDVデータについて解説します。
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