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2002.06.09 Xserveのアーキテクチャー 第2報。

先日のユーザグループ向け新製品説明会で、Xserveも紹介されていたようですが、(わたし、当日出席できなかったので、生中継を見た限り、での話しです。)、HDDまわりの話しは、ある意味、びっくりしてしまいました。2002.05.16 XServ.のアーキテクチャー 第1報。でお伝えしたとおり、Xserveの内蔵HDDはATAなのですが、サーバって、通常、Ultra-160 SCSIのハードウェアRAIDなんですね。

新製品説明会での説明によると、XServeの場合(4台まで内蔵可能な)ATA HDDモジュールはそれぞれ独立したチャンネルで接続(4つのATAコントローラを搭載)されているので速度的にはSCSIと遜色ない、とのことですが、この点については実データを待つより確かめようがありません。

問題は、Hot Plugという点。
普通のサーバの場合、Hot Swapが可能です。Hot Swapとは、RAIDを掛けてある複数のドライブのうち1台が故障したら、サーバを切ることなく、あるいは、アンマウント操作することなく、いきなりそのドライブモジュールを外してしまってもよくって、交換用ドライブを差し込むと自動的にデータ復旧する、という機能です。高い信頼性が要求されるサーバならではの機能といえます。

ところが、Xserveの場合、Hot Swapには対応していないのだそうです!!。確かにアップルはこれまで「Hot Plug対応」とは謳っていますが、決して「Hot Swappable」とは謳っていないなあ(笑)。
アップルのいうところの「Hot Plug」のその意味合いは、Hot Swapとは違っていて、電源を入れた状態で新しいHDDモジュールを差し込むことができる(Hot Plug in)にすぎないとのことです。ソフト的に、アンマウント操作なしにHot Plug Out(ドライブを抜く)には対応していない、というのがその理由です。まあ、ソフト的にアンマウント操作をすれば、外しても良いようですが。

でも、これって、XserveはロジックボードのATAコントローラでHDDの面倒を見て、RAIDはソフトウェアで掛ける、という設計に問題があるといえます。だって、普通のサーバならばハードウェアRAIDカードをかましてあるので、HDDモジュールを脱着しているときでさえも、OS側から見るとRAIDカードのおかげで(複数のドライブがRAIDによって単一の)ボリュームがマウントされているかのように見えるので、Hot Swapが可能なのですもんね。

こういった点を考えると、Xserveのストレージまわりって、サーバとしてホントに大丈夫かなあ、市場の評価を得られるんだろうか、という気になってきました。
わたし的にもやっぱり様子見かなあ。特に、7月のMacworld Expo NYに登場するはずの新PowerMac(1GB over PowerPC G4、DDR SDRAM)を見てみないと...。

   

なお新製品発表会では、奥行き(70センチ越え)はでかい、標準規格だといくらいっても日本で実際に使われているのはもっと短い、という指摘が相次ぎましたが、まあ、そうかもしれませんね。それに、各社が発売中のサーバ製品を見ても、でかいヤツでも60センチ台ですものねえ。

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

   

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