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 2004.02.06 HDV編集ツールIndie

フォーカルポイントコンピュータ社が、HDV編集ソリューション、Pro Indie HD ToolkitIndie HD Toolkitを発表しました。

メールでプレスリリースが届いたんですけど、今日現在、サイトにはプレスリリースがみつかんない...??。

日本ビクター社のGR-HD1から採用が始まったHDVフォーマット。これは、従来のDVテープに、HDのビデオデータを(従来のDVフォーマットではなく)MPEG2形式で記録するものです。それ故に、現状では、DVのような気軽さでMacで編集という訳にはいきません。理由は、大きくみっつあります。

第一点目。
HDVは、通常のDVのように「FireWire接続してMac上からDVキャプチャー」という訳にはいきません。QuickTimeキャプチャー機能が、HDVに対応していないからです。ですから、HDVカメラからMacへデータ転送するツールが、XtractorHDVです。

第2点目。
こうして、Mac上にデータを転送してきたとしても、MPEG2データなので、Final Cut ProなどでDV並に自由に編集、というわけにはいきません。QuickTimeは、(別売りのQuickTime 6 MPEG2再生コンポーネントを使用しての)MPEG2再生、(Compressorに搭載されているQuickTime MPEGエンコーダを使用しての)QuickTimeムービーをMPEG2書き出し機能しか搭載していませんので、QuickTimeムービーなみに自由にMPEGをハンドリングすることはできないのです(MPEGは元々編集に向いてないのです)。それに、最終的にレンダリング後のデータはHD MPEG2とする必要もあります。これが、Pro Indie HD Toolkitに付属するMPEG Power Professional DTVHDであり、Indie HD Toolkitに付属するXportHDの役割です。

第三点目。
現状、HDVで撮影・編集する用途は、HDVテープに書き戻してTVで再生といった家庭用途というよりも、デジタルハイビジョン制作といった業務が主でしょう。ですので、Pro Indie HD Toolkit、Indie HD ToolkitにはHDVカメラに書き戻す機能はありません。そのかわり、(業務用途を前提としているので)D-VHSデッキへとFireWire経由で編集済みのHD MPEG2を送ることができます。これをXtoHDが担っています。編集中の画像も、XtoHDのおかげで、FireWire経由D-VHSデッキ経由でTVモニタ上再生確認できるようです。

結構、ヒットしそうなかんじもしますね。ただ、GR-HD1以外の、まとまな画質のHDVカメラが登場してくれないことには、HDV自体がテイクオフできない...(笑)。

ただ、第二点目が、実際にどうなっているか、フォーカルサイトを読む限り、いまひとつよくわかりません。
QuickTime Codecの1種としてHD MPEG2を使えるのかな(理想的には、そう願いたいですが、難しそうですもんねえ)。
それとも、再生はQuickTime 6 MPEG2再生コンポーネントまかせ、レンダリング時はこれらのツールでエンコード、といったやりかたかなあ(これだと、HD MPEG2を一旦中間ファイル(QuickTimeムービー)に伸張してエフェクト処理して、HD MPEG2で圧縮、といったやりかたになってしまう気が)。どうもよくわかりません。

そんなんだったら、こんなやりかたはいかがでしょ。
(1) XtractorHDVに相当するソフトで、オフライン取り込みしちゃう。
(2) 編集は、オフラインデータ(HDよりもサイズを落とした、(MPEGでなく)QuickTimeムービー)に対して行う。
(3) 編集終了後、XtractorHDVに相当するソフトでバッチ取り込み。
(4) 以降、オンライン編集...。
このやりかただったら、MPEGに由来する編集の不自由さも極力さけることができ、また、非圧縮にしてしまったらデータ量が膨大になるHDデータの不便さも避けることもできる、現時点でバランスのとれたシステムになるような...。

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