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AvidDV Codecの研究
実験方法
2004.01.15初稿
2004.02.13改訂
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実験方法

まず、Final Cut Pro上でカラーバージェネレータ、アウトラインテキストを重ねます。この際Final Cut Proのプロジェクトは、[シーケンスのプリセット]設定タブで、[圧縮なし]Codecにしてありますから、Apple DV CodecやAvid DV Codecやその他のQuickTime Codecの影響はなんら受けていません。
こうして、任意のフレームをPICT画で書き出します。こうして、スタート素材を統一するわけです。

こうして作ったPICT画をQuickTime Playerに読み込み、圧縮プログラムを[Apple DV NTSC]または[Avid DV]に設定してQuickTimeムービー書き出しを行います。
この結果、書き出しに伴い、伸張→圧縮という内部処理がなされますが、このケースでは、[圧縮なし]Codecで伸張され、[Apple DV NTSC]または[Avid DV]で圧縮されます。これが、1回目です。

2回目以降10回目まで、「QuickTimeムービーをQuickTime Playerで読み込み、圧縮プログラムを[Apple DV NTSC]または[Avid DV]に設定してQuickTimeムービー書き出し」という処理を繰り返してゆきます。これらの工程では、[Apple DV NTSC]または[Avid DV]で伸張され、[Apple DV NTSC]または[Avid DV]で再圧縮、という処理が繰り返されます。
以上、1回目(圧縮のみ)、2〜10回目(伸張→圧縮)を通して、[Apple DV NTSC]のみ関与、または[Avid DV]のみ関与、というテスト内容で実施しました。

QuickTime Codecとしての、Avid DV Codecには、オプション設定として、
●Color Input
[ITU-R 601 (16-235)](デフォルト)、[RGB Levels (0-255)]
●Resolutions
[DV25 NTSC 411](デフォルト)、[DV25 PAL 411]、[DV25 PAL 420]、[DV50 NTSC]、[DV50 PAL]
がありますが、いずれもデフォルト設定で行った結果です。

なお、興味ある[RGB Levels (0-255)]も試しましたが、(色味の問題はさておき)、ジャギーの点は、本結果と同様でした。

Web掲載に当たって、拡大した画像をGIF画像に変換したものを掲載しています。PICT→GIF変換では、(JPEG系と異なり)にじみは生じませんが、カラーテーブルが異なるので色味はかわります。くれぐれも色味の違いは評価対象になさらぬよう。にじみ、ジャギー、偽色発生などにご注目下さい。

余談)なぜこんな実験をしたかというと...。

現状のFinal Cut Pro + Apple DV Codecで不満があるといえば、ひとつには、テロップなどのCG的図柄における「にじみ」かもしれません(もとより自然画だと不満はありません)。
なので、Apple DV Codecでなく、Avid DV Codecに切り替えて使用することで、にじみの改善が期待できるのならば、と思って、Final Cut Proのテキストジェネレータ系の画像で試してみたんです。(もちろん、それが成功した暁には、色味の変化などさらに詳細な検証が必要になってくるのでしょうが...。

ところが、この結果を見る限り、Final Cut ProでAvid DVに切り替えて使う、という格別の意味(=圧倒的な画質のよさ)もなさそうなので、色味の問題の検証も含めて急速に興味を失ってしまいました(笑)。

なお、Final Cut Proで、Apple DV CodecでなくAvid DV Codecに切り替えて使用するには、[オーディオ/ビデオ設定...]の[シーケンスのプリセット]タブで、カスタムプリセットを作成します。ビデオの圧縮を[Avid DV]にすればOKです。このカスタムプリセットを使用すれば、そのプロジェクトではApple DVでなくAvid DVで処理できます。

この辺が、Final Cut Expressと異なり、汎用的な(例えばCodecを切り替えることが出来る)Final Cut Proの強みですね。

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