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"A/Vビデオ"と"PCビデオ"

2002.07.10初稿
2005.10.23
改訂
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主にTVやA/V機器で使われるか、主にMac(やPC)で使われるか、という切り口で眺めてゆきます。下図中のオレンジ色の矢印部分を比較するという観点の記事です。

主にTVやA/V機器で使われるか、主にMac(やPC)で使われるか、という切り口で眺めてゆきます。

以下、便宜的に、前者を"A/V ビデオ"、後者を"ムービー"と略記することにします。

A/Vビデオとは、TVを見たり、ビデオデッキ・DVDプレーヤ・HDDレコーダなどのA/V機器で録画・再生するときに扱うビデオのことです。

一方、ムービーとは、QuickTimeムービー、Windows Media、MPEGなどに代表されるマルチメディアファイルのことです。

いうまでも、DTVでは、AV機器とパソコンの両方を使用して、両者の境界線を行き来しながら行う作業です。すなわち、A/VビデオをMacに持ってきてムービーにし、Macでムービーを編集する、あるいは、Macで編集済みの作品をA/Vビデオにして、TVで再生して楽しむ、等。それだけに、"A/V ビデオ"とムービーの違いと共通点と理解することが大切です。

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見出し1 フレーム

何気なく見ているTV、この表示の仕組みは、かんたんにいうと紙芝居です。日本のアナログTV放送形式はNTSCといいますが、NTSC方式では1秒間に約30枚の紙芝居が表示されています。
同様に、Mac上でムービーを再生する場合も、1枚1枚紙芝居をめくってゆくことで、動画を表示しています。

紙芝居を構成する1枚1枚の「紙」ことをフレーム(frame)辞書といいます。

見出し1 フレームサイズ

フレームサイズ、すなわち、フレームの大きさ(というかフレームの精細さ)には、
"A/Vビデオ"の場合2種類があります。SD(標準精細)ビデオとHD(高精細)ビデオです。また、アスペクト比(フレームの横縦の比率)も、SDの場合4:3または16:9、HDの場合16:9、と決まっています。

SDとHD

一方、ムービーの場合は、基本的に、フレームサイズは任意で、アスペクト比も自由に選べます。TV画面は横長ですが、ムービーでは写真のように縦長ムービーを作ることだって可能です。

見出し1 フレームレート

「紙芝居をめくる速度」のことをフレームレートと呼び、その単位はfps(frame per seconds)です。

"A/Vビデオ"の場合、日本では、1秒当たり約30枚(正確には29.97枚)の猛スピードで紙芝居をめくってます。すなわち、日本のTV放送は、アナログ放送でもデジタル放送でもすべて29.97fpsです。

一方、ムービーの場合は、基本的に、フレームレートは任意に選択できます。

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見出し1 表示方式

見出し1 走査線

"A/Vビデオ"をTV上で表示する際も、ムービーをMacのモニタ上で表示する際も、フレームの左上から右上へ、次の行を左から右へ、...(と一段ずつ下へ移動してゆき)...、再下段を左から右へ描ききって始めて1枚のフレームの描画が完成します。

この走査線、という言葉は、"A/Vビデオ"用語的ことば、また、ブラウン管TV的ことばではあるのですが、ブラウン管方式であろうと液晶・プラズマ方式であろうと、また、、TVでもMacモニタでも、フレームは複数の走査線により描画されるのは一緒です。

この画面左上から描いてゆく「段」のことを走査線と呼びます。左から右への水平方向に描いてゆく走査線なので、水平走査線と呼ばれることもあります。

例えば、日本の地上波アナログ放送(NTSC方式)のビデオ信号の場合、1フレームを525本の走査線を使って描きます。だから、縦方向(垂直方向)には、縦軸を525分割した細かさの解像度があるということです。これを垂直解像度と呼びます。

なお、実際に有効な走査線数は、485本です。20本分の差が生じる理由は、水平・垂直帰線期間(画面の一端まで走査した走査線が画面反対側まで移動する時間)に要するぶんだけ時間がかかるからです。

後に説明するように、DTVで使用されるフレームのサイズは、(フォーマットにより若干異なっており、720×480ピクセル、720×486ピクセル、640×480ピクセルなどがありますが)、いずれのフォーマットにおいても、縦方向が480ピクセル程度になっている理由は、TVの有効水平走査線が約485本であることから来ているようです。すなわち、もともとNTSC方式のビデオ信号では485本しか走査していないのだから、それを素材として扱うDTVにおいても、画像サイズが縦方向480ドット程度で取り込んで置けば必要充分である、ということなのでしょう。

デジタル放送の場合、これに加えて、750本の走査線で描く方式(720p)、1125本で描く方式(1080i)もあります。720pにしても1080iにしても、垂直解像度は、NTSCの約2倍あることがわかります。だからこそ、HD(高精細)ビデオと呼ばれるにふさわしいのですね。

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見出し1 表示領域(セーフゾーン)

DV編集をしていて、フレームの端の方にテロップを入れたら、TVに再生したときにテロップが欠けてしまった、という経験はありませんか。

この理由は、
ムービーの場合には、画面上にフレーム全体が描画されるのですが(実に当たり前ですね)、

"A/Vビデオ"の世界ではTVでの表示の際に、フレームのうち上下左右約10%はTV画面の端に隠れてしまって映らないようになっている(オーバースキャン)からです。つまり、ムービー編集の段階で中央付近約80%の範囲内にテロップを配置しなければならないということです。

この領域のことをセーフゾーン(safe zone。安全域)といいます。テロップ挿入や、2D、3DでのCG作成の際には、セーフゾーンを忘れないようにしましょう。

なお、iMovieやiDVDの場合、普通に操作すれば、字幕やDVD-Videoのメニューなどは、ちゃんとセーフゾーンに入るようになっています。また、Final Cut Pro/Expressなどの本格的なDTVソフトならば、セーフゾーンの範囲の目安を表示させながら編集作業をすることができます。

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見出し1 プログレッシブ表示・インターレース表示、フレームとフィールド

Mac(やパソコン)モニタの表示は、プログレッシブ表示(順次走査)といって、下図のように非常にシンプルです。

プログレッシブ表示の概念図

一方、"A/Vビデオ"の信号は、ちょっとややこしくて、インターレース表示(飛び越し走査)されるものの方が多いのです。

インターレース表示される"A/Vビデオ"には、SD NTSC(480iともいう)や、HDの1080i方式があります。
プログレッシブ表示される"A/Vビデオ"には、HDの720p方式があります。

NTSCビデオ信号を例にして、インターレース表示の説明を行います。

NTSC方式のビデオ信号においては、ひとつのフレームは2つのフィールドから成り立っています。

フィールド1   フィールド2
   

フレーム

それぞれフィールド1(奇数フィールド)とフィールド2(偶数フィールド)と呼びますが、図のように、それぞれのフィールドでは、水平走査線を一本置きに交互に表示しているのです。このような表示法をインターレースといいます。

インターレース表示の概念図

まず、フィールド1を一列とばしで(上図での青ラインを)走査し、次に、フィールド2を一列とばしで(赤色ラインを)走査します。

なぜ、そんなめんどくさいことをしているかというと、こんな理由からです。

プログレッシブで30fps表示すると、1秒に30枚の紙芝居をめくることになります。結構なスピードのように思えますが、動きの速い画像の場合、人間の目ではぎこちなく見えてしまいます。つまり、インターレース方式が採用されている理由は、単純にフルフレームを約30fpsで表示(=プログレッシブ表示)した場合、画面が明滅しているように見えたり、動きの速い被写体がぶれて見えたりすることを防ぐためです。すなわち、インターレース表示により、擬似的に60fps表示させることでちらつきやブレを防いでいるのです。

プログレッシブ
 
インターレース

フレーム1 

フレーム1の
フィールド1

フレーム1の
フィールド2
フレーム2 
フレーム2の
フィールド1
フレーム2の
フィールド2
フレーム3 
フレーム3の
フィールド1

水平走査線を1本ずつ飛び越し走査することで、図をごらんになるとおわかりのとおり、単位時間当たりの伝送データ量は同じでも、擬似的に約60fpsで表示しているかのように見せているのです。この結果、画面の明滅感はなくなりますし、速い被写体のぶれは避けることが出来、というわけです。

ちなみにMacintosh(を含めパソコン)用モニタは、プログレッシブ走査にもかかわらずちらつき感が感じられない理由は、TVの倍以上の頻度で画面を書き換えている(走査周波数が高い)ためです。

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DTVを行うにあたってインターレースの問題は、DTVソフトで正しい設定が選択されていさえすれば、編集時にはあまり気になる問題ではありません。

ただし、作成したムービーをビデオ上で再生したとき、ちらつきが出る、微妙に(左右に)揺れる、といったときには、この問題を思い出す羽目になります。このような場合は、ムービーレンダリングの際のフィールド関連設定を疑ってみるといいでしょう。最終レンダリング前に、仮ムービーを実際にTVに表示させ、フィールド関連設定が正しくなされていることを確認して下さい。

唯一、ビデオから静止画を作ろうとしたときに、動きの速い場面の場合には静止画がぶれてしまいます。
この理由は、図のとおり、フィールド1とフィールド2とを合成してフレームを作っているためであり、原理的に避け切れません。

フィールド1   フィールド2
   

フレーム

そこで、最近では従来のインターレース方式の他に、最近の高画質TVやDVカメラなどでは、プログレッシブ方式(順次走査方式、ノンインターレース方式ともいう)で録画撮影できる機種も登場してきました。

とはいえ、現状のTV放送には480i、720p、1080iしかないので、最終作品をTV上で再生することを前提とするならば、これらのフォーマットで編集にないと意味がない訳ですね。

一方、フィルム(映画)分野では、編集終了後にフィルムに焼き付けて完成、となりますから、現状のTV放送で採用されている3つのフォーマットとは全く無関係です。なので、フィルム分野では、作品をフィルムテイストで作りたいといった用途でプログレッシブ撮影がよく使われています。ちなみに、フィルムの再生方法は、「24fpsプログレッシブ」に相当します。

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NTSCカラー

 

 

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