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DTVとDTPの比較

2003.09.01初稿
2005.10.17
改訂
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この項では、これらのDTVの3大作業工程、「取り込み」、「編集」、「書き出し」を、MacユーザにはおなじみのDTPと比較しながら、概観をつかんで頂きます。

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いうまでもなくDTVとは、DeskTop Video、つまりパソコンを使ったビデオ編集のことです。
ビデオ編集というと、世間一般的には(今でこそパソコンで行うDTVも知られてきましたが)2台のビデオデッキを繋いだダビング編集(リニア編集)を連想される方が多いのが実状です。
しかしながら、今時、ダビング編集というのも流行りませんし、それに現在ではパソコンを使用しないでビデオを編集することは考えられない状況です。ですから、DTVにすでに興味をお持ちの読者の方に対して、(DTVに関する関連書籍のように)従来のダビング編集との違いや利点を説明することは行いません。

そのかわり、Macintoshユーザならなじみの深いDTP(DeskTopPublishing)と比較しながら、DTVの3大作業工程、取り込み、編集、書き出しをざっと解説します。ここでいうDTPとは、本格的な業務出版のことではなく、家庭用の...、そうですね、写真素材を使用して年賀状を印刷する、というごくごく初歩的・簡易的なDTP(?)を指しています。

DTVでは、どんなDTV編集ソフトを使用しようと、撮影したビデオテープを編集して、最終的にDVD-Videoを作成したり(インターネットで公開したり)するには、取り込み→編集→書き出し、という流れを踏むことは共通しています。

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見出し1 素材の取り込み

DTPの素材としては、写真(プリント、ネガフィルム)、デジカメ(デジタルスチルカメラ)などがありますね。これらの素材をMacのHDD上に持ってくることを取り込みといいます。
写真素材ならスキャナ(フラットベッドスキャナやフィルムスキャナ)を使用して、デジタイズ辞書します。デジタルスチルカメラなら、専用ケーブルや専用メディア(コンパクトフラッシュやメモリスティックなどなど)を使用して、デジタル情報のままMacのHDDにデータを送信します。

DTVにおいても、素材であるビデオををMacのHDDに持ってくるという作業工程があり、その工程のことをビデオ取り込み(ビデオキャプチャーともいう)といいます。また、MacのDTVでは、取り込んだ結果HDD上に出来たファイルのことをQuickTimeムービー(以下ムービー)と呼びます。
なにはなくとも、DTVにおいては、取り込むことから始まります。取り込みに関しては、[取り込み]の項で説明いたします。

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素材の管理

DTPにおいて、「素材の管理」とは....、そうですね、iPhotoやPhotoshopのブラウザのように画像の「アルバム」、「ライブラリ」を作ることです。簡単に一覧できるように整理保存しておくことです。

DTVにおいても「素材の管理」は重要です。ビデオデータファイルはやたら容量が多いことから要らない素材は消去した方がよいですし、ビデオデータは(静止画と違って)一覧しにくいですし。そんなこともあって、DTVでは「素材の管理」が重要です。

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素材の編集

編集とひとことで言っても、トリミング・カット編集と、各種エフェクトとの2大ステップからなります。

トリミング・カット編集

DTPにおいては、まずは、どの写真を利用するか/利用しないかの選別を行います。失敗ショットも多いですからね。
次に、利用したいと決めた写真を開き、その写真の「全面」を利用するか、それとも「要らない部分をトリミングするか、などを判断します。たとえば、写真右側に写った看板の部分はカットし、人物だけにと切り向きたい、といったことも多いと思います。

DTVでも、相当する操作があります。ビデオカメラで撮影した全シーンの中から必要なシーン/不必要なシーンを選別すること、そして不必要なシーンを削除し必要シーンだけに切り抜くことを行います。不必要なシーンを削除し必要シーンだけに切り抜くことを、DTVの世界でも「トリミング」と呼んでいます。
その後、カット編集を行います。カット編集とは、トリミングのなされた各シーンを順番に並べていくことです。ビデオ編集では、各シーンの並べ方・並び順が作品全体を決定しますので、非常に重要な工程といえます。

エフェクト

DTPにおいては、素材となる写真データを取り込んだら、Photoshopといった画像加工編集ソフトで編集します。複数の画像を合成することもあるでしょう、画像にフィルタを掛けることもあるでしょう。雪焼けした画像を色調補正することもあるでしょう。そうして、完成させるべき「かっこいい」画像をMacintosh上で編集してゆきます。

DTVにおいても、同じことが言え、取り込んだ素材に各種効果を施す作業工程があります。画面転換・多画面合成・テロップの挿入といったビジュアルエフェクトや、BGMの挿入やフェードイン/アウト、ナレーション入れ、といったオーディオエフェクトを設定するものです。実は、これらのビデオ編集の内容は、数年前にはスタジオで高価な機材を使用しないと不可能なことだったのです。ところが、今では、Macintoshの画面上で同等のことができてしまいます。ムービーの編集こそ、それこそDeskTop Video編集を醍醐味を味わえる、もっとも楽しい作業工程です。

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作品の書き出し

DTPにおいては、編集しおわった画像ファイルをプリンタで年賀ハガキに印刷することで一連の作業が終了します。また、画像ファイルをホームページに転用する(ためにWeb用画像フォーマット(.jpg、.gifや.pngなど)にファイル変換する)など、データの二次利用も可能です。

DTVにおいても、状況は全く同じことです。印刷に相当する作業を「書き出し」(Export)といいます。ビデオ作品の用途としては、WebやCD-R用のムービーファイル(パソコンで再生)、ビデオテープ(ビデオカメラ/デッキでTV再生)、DVD-Video(DVDビデオプレーヤーでTV再生)といったところでしょうか。こういった各用途に適するように編集の終わったビデオデータ最終作品に仕上げるために変換することが「書き出し」です。

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